遠藤周作を魅了した発酵食・鮒ずしと湖里庵
豊かな自然と水環境に恵まれ、棚田が一面に広がる滋賀県高島市。日本の原風景を感じられるこの場所に、鮒寿し懐石を提供する一軒宿があります。
琵琶湖の北西岸に面する料亭旅館「湖里庵」。宿名は、作家の遠藤周作氏による命名。狐狸庵先生と呼ばれた自身の名を、宿の佇まいに合うように改めたものです。部屋の1室に、今も氏直筆の宿名の掛け軸が飾られています。
遠藤周作氏は、古来より受け継がれる伝統の発酵食である鮒ずしを愛したそうですが、初めて食べた鮒ずしの評価は「美味しくない」。その後、知人の紹介により「湖里庵」の前身「魚治 浜の家」を訪れ、その洗練された味わいに魅了されたと言います。
「湖里庵」では、2年熟成の鮒ずしを懐石料理として楽しめます。約230年継承される鮒ずしを、現代に伝えるため、食べやすい料理にして提供します。
1階はお食事処。目前に透明度の高い琵琶湖が広がります。2階は客室で、琵琶湖が一望できる檜のお風呂付き。1日1組限定でゆったりと、鮒寿し懐石を味わえるお宿です。
次回は湖里庵主人の左嵜謙祐さんにお聞きしたお話をご紹介します。
湖里庵(こりあん)
http://www.korian.net
滋賀県高島市マキノ町海津2307
0740-281010
魚治 (ウオジ)
http://uoji.co.jp/
滋賀県高島市マキノ町海津2304
0740-28-1010