米麹からつくる自家製甘酒
甘酒には酒粕と砂糖を煮溶かしてつくるものと、お米を麹菌で発酵させた米麹を材料とするものがあります。ここでは米麹からつくる甘酒についてご紹介します。
米麹の甘酒はノンアルコールなので子どもでも飲める健康飲料です。また、お米独特の自然な甘さを生かして砂糖やみりんの代用品として調理に使うこともできる、活躍の幅が広い発酵食品です。
発酵食品ブームということもあり、スーパーにも市販品がたくさん並ぶようになりましたが、せっかくなら自分でつくってみませんか?
甘酒は、家庭用炊飯器があれば、とっても簡単につくることができるんです。
材料は、ごはん、水、米麹だけ
甘酒の材料はとてもシンプル。
「米麹」「炊いたごはん(白米かもち米)」、「水」だけです。
材料
- 炊いたごはん 1合(約330g)
- 米麹 200g
- 水 500ml
まず米麹を、両手をこすり合わせるようにしてほぐしておきます。米麹は生麹・乾燥麹のどちらを使ってもOK。炊飯器で炊いたごはんに水とほぐした米麹を加えて、しっかりと混ぜ合わせます。
ここで注意したいのは、ごはんの温度です。米麹は熱に弱いので、炊きたてのごはんは60℃以下になるまで冷ましておくか、混ぜ合わせるときに「水+ごはん」を先に合わせて温度を下げておき、それから米麹を加えるようにしてください。特に炊きたての時は、炊飯器自体も熱くなっているので気をつけましょう。
炊飯器を保温状態にしてフタを開けたままにして、ときどきかき混ぜながら、8時間を目安に発酵させます(ホコリが入らないようにふきんをかぶせておきます)。あとは基本的に放ったらかしです。その間に米麹による発酵が進み、お米の自然な甘さが引き出されていきます。
フタを開けておくと温度を60℃以下に保つことができますが、50℃以下になってしまうようなら時々炊飯モードに切り替えるようにして55℃~60℃を保つようにします。また、70℃以上になると麹菌が活動しなくなるので、時々温度をチェックするようにしましょう。
雑穀や野菜でつくる「変わり甘酒」も
材料を混ぜ合わせて炊飯器の保温スイッチを押すだけで、あとは勝手に発酵が進んでくれる甘酒。
白米で炊いたごはんでつくるとさらりとした甘さに。もち米で炊いたごはんでつくると、より甘さが強くなります。ストレートやお湯割りにして飲む、調味料として使うなど、用途や好みに合わせて、白米ともち米の割合を調整してつくるのもおもしろいでしょう。
赤飯や雑穀ごはんに米麹を加えてつくることもできます。小豆の食物繊維やポリフェノール、雑穀のビタミン類やミネラルなどを効果的に摂り入れることができます。
また、炊いたごはんの代わりに、蒸したカボチャやサツマイモと米麹と水を合わせて発酵させて甘酒をつくることもできます。
温度管理ができるヨーグルトメーカーを使っても
放ったらかし甘酒は炊飯器で簡単にできますが、温度設定・タイマー設定ができるヨーグルトメーカーを使うと、より簡単につくることができます。
できあがった甘酒は冷蔵庫に保存し、1週間を目安に飲みきってください。その間にも発酵が進み徐々に味わいが変化していくので、できたての味わいをキープしたい場合は冷凍するか、煮詰めることで発酵を止めることができます。
材料を混ぜ合わせるだけでできちゃう簡単甘酒。いつもよりごはんを多めに炊いて、気軽にチャレンジしてみてはいかがでしょう?
※記載内容は、取材対象者及び筆者の個人的な見解であり、特定の商品または発酵食品についての効果効用を保証するものではありません。