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インタビュー

チーズプロフェッショナル協会理事の和泉夕加里さんが教える チーズと日本酒との発酵マリアージュのポイント

2018.7.4

先日、チーズプロフェッショナル協会理事の和泉夕加里さんを講師に迎え、グルメスタジオフーバーで開催された『グルメな夜会「チーズと日本酒の異色のマリアージュを愉しむ」』。チーズの持ち味を引き出し、うまみを引き立てる、懐深い日本酒とチーズの相性を学ぶこのイベントで紹介された、和泉さんが教えるチーズと日本酒とのマリアージュのポイントをぜひ参考にして、新たなチーズの魅力を発見してみては。

その1)まずはチーズの種類と味わいを知る

ナチュラルチーズは生産地の気候風土や乳質、製法などで主に6タイプに分けられます。

①フレッシュタイプ:一般に熟成させないチーズの総称。ヨーグルト状の塊から水分(ホエー)を排出させたものの、まだ水分の多いタイプ。〈写真上段左「リコッタ ディブーファラ(イタリア産)」〉

②白カビタイプ:表面が白カビで覆われている柔らかいチーズ。未熟なうちは中心に芯があり、熟成とともに芯がなくなり、中身が流れ出すほど柔らかくなる。〈写真上段中「ブリア サヴァラン アフィネ(フランス産)」〉

③シェーブルタイプ:山羊乳で作られたチーズ。独特の酸味と風味がある。〈写真上段右「サントモール ド トゥレーヌ(フランス産)」〉

④青カビタイプ:青カビで熟成させたチーズ。独特な刺激の味と香りがあり、やや塩味がきいているのも特徴。〈写真中段左「ブルーデコース(フランス産)」〉

⑤セミハードタイプ:一般的に長期保存を目的に作られた、脂肪・水分が少ないタイプ。ソフトタイプにはないうまみが楽しめる。〈写真中段右「テット ド モワンヌ(スイス産)」〉

⑥ウォッシュタイプ:チーズの外皮を塩水や地酒で洗いながら熟成させることから名付けられたチーズ。外皮は強烈な香りがあるが、中身はマイルドでコクがあり、香りが豊か。〈写真下段「エポワス(フランス産)」〉

その2)日本酒は香りや味わいを言葉にかえながらテイスティング

日本酒もワインと同じように香りや味わいを身近な言葉にかえてイメージ付けることで、風味の輪郭がはっきりとします。それぞれの日本酒の特徴がチーズとのマリアージュを考える時の大きなヒントになります。

◎日本酒の香りや味わいを次のような言葉でイメージすると、日本酒の個性が分かりやすい!

〈香り〉

■ 果実香   バナナ、リンゴ、モモ、メロン、マスカット

■ 植物    青草、ハーブ、花、樹脂、きのこ

■ 乳製品   ヨーグルト、クリームチーズ、バター

■ スパイス香 丁子、シナモン、チョコレート

■ ロースト香 カラメル、ナッツ、醤油

〈味わい〉

■ 酸味

■ 甘み

■ うまみ(熟成)

チーズと日本酒とのおすすめのマリアージュとは?

チーズと日本酒とをうまく合わせるコツは、「熟成具合」「味わい」「香り」「色目」などのバランスのトーンを合わせること。それぞれの特徴が重なるものを選べば、最適なマリアージュが楽しめます。

◎イベントの中で紹介されたマリアージュのポイントはこれ!

● 酸味が生き生きとしたフレッシュ感のあるチーズには、爽やかな風味の日本酒が合う

● 熟成されて複雑味のあるチーズには、やはり複雑味のある日本酒が合う

● 乳脂肪分の高いチーズには、日本酒の中でも少し苦味を感じるような渋味のあるものやスパイスの風味を感じさせるものが合う。また、発泡系の日本酒と合わせると口の中をスッキリさせてくれる

● シェーブルタイプのチーズはどんな日本酒とも合う万能選手。野性味があり、酸味が強いことから、日本酒の酸味とベストマッチ

● 青カビタイプの塩気と合わせるなら甘みのある日本酒を。また、青カビタイプのキリッとした風味はバターと相性がいいことから、日本酒も乳製品の香りがあるものと好相性

※イベントでは以下の日本酒とチーズとの組み合わせを楽しみました!

■ 活性にごり酒/阿櫻スパークリング(阿櫻酒造)

■ 純米酒/勢正宗 Blue carp純米無濾過瓶燗火入(丸世酒造)

■ 古酒/壺中重星霜(吉田酒造)

■ 山廃仕込みの酒/不老泉 山廃仕込み 酒母四段 無濾過生原酒(上原酒造)

グルメスタジオフーバー〈大阪府大阪市西区南堀江〉
カタログ通販を展開する千趣会が開催する新しいタイプのグルメスタジオ。和食・フレンチ・イタリアンなどの料理から、パンやスイーツまで、関西の人気店のシェフを講師に迎え、ワンランク上のグルメを直接学べる料理教室を開催。
https://foover.jp/

和泉夕加里(いずみゆかり)

NPO法人チーズプロフェッショナル協会理事・近畿支部副部長。ギルド・インターナショナル・サントゥギュゾン協会【コンパニョン ド サントゥギュゾン】フランスチーズ鑑評騎士の会【シュヴァリエ】。(社)日本ソムリエ協会認定 シニアソムリエ。調理師。2017年新たに始まった日本酒の利き酒の資格である「2017年度J.S.A.SAKE DIPLOMA」認定。1990年アメリカ・カリフォルニアのワイナリーを巡りワインに開眼。帰国後、ワイン&チーズのおいしい幸せをお伝えするべく、長年、ホテルにてソムリエ、チーズプロフェッショナルとして勤務。現在はチーズ教室「L'ecole de fromage(エコール・ド・フロマージュ)」主宰。チーズ、ワインの講師としてセミナーを企画・開催。

※記載内容は、取材対象者及び筆者の個人的な見解であり、特定の商品または発酵食品についての効果効用を保証するものではありません。

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