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日本美腸協会理事長 小野咲さんインタビュー6

ぽっこりお腹にさようなら。便秘を解消する食生活&生活習慣とは?

小野咲(日本美腸協会理事長)

小野咲さん

毎日きちんとお通じが来ないと、なんだか身体が重く感じるし、ぽっこりしたおなかが気になるし、気分まで落ち込んでしまうもの。かくいう筆者も、体質やホルモンバランスの影響で便秘になりやすく、悩んでいる女性のひとりです。

そこで日本美腸協会理事長の小野咲さんに助けを求めることに! 便秘を解消する正しい方法について教えていただきました。

小野咲さん

小野咲(日本美腸協会理事長)

一般社団法人日本美腸協会理事長。看護師として小児病院で働くなか、手術の際に腸が傷つく事で命に大きく影響を及ぼす事を知り、腸についての勉強を始める。その後【美腸エステ®】という新しいジャンルの体質改善No.1エステティックGENIEを、青山と恵比寿に立ち上げ、腸もみを通じて、多くの人々に腸を健康にして美しくなるための知識やケア方法を伝えている。2017年7月、腸ケアによるダイエット方法をまとめた『下がらないカラダ』を上梓した。

下がらないカラダ

書籍の紹介

下がらないカラダ小野咲(著)

定価:本体価格 1,200円 + 税
ISBN978-4-7631-3618-3 C0077
四六判並製 本文190ページ
2017年7月5日初版発行

衝撃の事実! 実は多くの女性が「便秘じゃない」!?

小野咲さん

まず小野さんが口にしたのは「便秘に悩む多くの女性が本当は便秘ではないかもしれない」という衝撃の事実でした。

小野「人間の便の80%は実は水分。それ以外の20%が食物繊維と細菌、粘膜からできています。つまり便になる食べ物はほんのわずかな食物繊維だけなんです。便秘で悩んでいるという女性に話を聞くと、その食生活では便は出ないんじゃなくて、そもそもたまっていないという人も多いんです」

なんとなく、毎日お通じが来ないと便秘かもと思ってしまいがちですが、便のもとになるものを食べていなければ出ないのは当たり前なのかも。また、たとえ便がたまっていたとしても、下剤を使って解消しようとするのは絶対NGなのだといいます。

小野「下剤は、腸に無理やり刺激を与えて便を出す薬です。短期的には効果があるかもしれませんが、腸の自然な動きが妨げられる結果になります。すると腸の動きが悪くなり、腸がむくんだりたるんだりといった悪循環に陥ってしまうんです」

つまり、毎日お通じが来ないからといって、安易に下剤を飲んでしまうのはむしろ逆効果ということ。知らず知らずのうちに間違った便秘対策をしてしまっている女性は多そうです。

正しい便秘対策は食生活から。摂取すべきは「水溶性食物繊維」と「発酵食品」

小野咲さん

とはいえ食べ物以外にも、老廃物が便として日々たまっていくし、ストレスやホルモンバランスなどの影響で、実際に便秘に苦しんでいる人がいるのも事実。本当に便秘がツラいとき、効果的な対策はどのようなものなのでしょうか。

小野「まずは水溶性食物繊維と発酵食品を、食生活に積極的に取り入れましょう。水溶性食物繊維をたくさん摂取すれば、その分便のかさが増し、腸が刺激されることで活発な動きにつながります。そこに発酵食品の菌や酵素の力が加われば、より腸が活性化し、たまっていた便を自然と外へ排出してくれるんです」

ちなみに、具体的な食材は……

水溶性食物繊維

    • おくら
    • めかぶ
    • ひじき  など

小野「ねばねばとろとろしたものには、水溶性食物繊維が含まれていることが多いです。とくに海藻にはたっぷりの水溶性食物繊維が含まれているので積極的に食べるようにしましょう」

発酵食品

  • 納豆
  • 納漬物
  • ヨーグルト  など

小野「納豆は菌のはたらきが強いので、まず取り入れるべき発酵食品のひとつです。ヨーグルトはデザートとして取り入れやすい発酵食品ですが、脂質が多いので食べ過ぎには注意!」

腸の動きを活性化させる「すいませんストレッチ」

また、腸の動きを活性化させるためには、身体を動かすことも効果的なのだといいます。

小野「ひと駅ぶん歩くようにしたり、エスカレーターやエレベーターではなく階段を使うようにしたりするだけでも、腸の動きを活性化させるには充分な運動です。ただ、即効性がほしいという場合は『すいませんストレッチ』を試してみてください」

「すいませんストレッチ」のやり方

①両足を肩幅に開いて立つ
②右手は腸骨(腰の骨がでっぱった部分)の上、左手は肋骨の下に添える。
③おじぎをするように、「上半身をゆっくり倒しては起こす」動作を10回くりかえす。
頭をなるべく遠くにもっていくように意識しながら「1、2、3、4…」と10回、カウントしながら続ける。
(前かがみになった瞬間は、おなかをへこませてぐーっと圧をかける)両手は、上半身を倒す動作に合わせて、脇腹をもむ。(全10回おこなううちに、左手の位置をゆっくり腸骨まで下げながらもみつづける。最終的に、両手はいずれも腸骨の位置)

小野「『すいませんストレッチ』は、腸をダイレクトに刺激するので、少しでも早く便を出したいというときに効果的です。下剤で無理やり刺激を与えるわけではないので、悪循環に陥る心配もありません。むしろ日々のストレッチは、腸の自発的な運動を促してくれるんです」

ストレッチをする女性

食生活と適度な運動で便秘知らずの「たまらない身体」へ!

便秘が解消すると、ぽっこりおなかが解消されるのはもちろん、老廃物の排出がスムーズに行われて、代謝がよくなりやせやすい身体に近付くことができます。また疲れにくくなったり、肌や髪にハリが出たりといいことづくめです。

もちろん、なかなかお通じが来ないからといって、下剤を使うのは絶対NG! 水溶性食物繊維や発酵食品をたくさん取り入れた食生活と適度な運動やストレッチで、老廃物のたまらない身体を手に入れましょう。

取材・文/近藤世菜
撮影/石田祥平

※記載内容は、取材対象者及び筆者の個人的な見解であり、特定の商品または発酵食品についての効果効用を保証するものではありません。

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