アメリカをはじめ、日本でも徐々に注目されている「ヘルシースナッキング」についてご存知でしょうか。健康的に間食を取り入れることで、どか食いや血糖値の急激な上下を防ぐ食事法です。何をどのように食べるのが理想的なのか、管理栄養士の岡田明子さんにお聞きしました。
岡田明子(管理栄養士)
自身の13kgのダイエット成功経験と管理栄養士の経歴を生かし「食べてキレイにやせる」ダイエットメソッドを確立。飲食店などのレシピ開発やセミナー講師、執筆活動を精力的に務める他、延べ1万人以上の方にダイエットサポート実績があり、ダイエットに悩む方への個々の生活習慣に合わせた的確な指導に定評がある。All About「食事ダイエット」ガイド。
手軽にとりやすい発酵食品のヨーグルトやチーズは強い味方!
不足しがちな栄養素を補えるものを間食で取り入れるのが基本、と前編でも解説がありましたが、それが発酵食品だとなおさら良いと、岡田さん。
「特にヨーグルトは、腸内環境を良くしたり免疫力を上げてくれる手軽な発酵食品です。ぜひ、砂糖が入っていないプレーンタイプを選びましょう。甘さが足りない場合は、食物繊維が豊富なバナナを入れたり、ドライフルーツをトッピングするなどアレンジも可能。柑橘系のフルーツでしたらGI値(※)も低いので、ダイエット中でも向いていると思います。物足りなさを感じたら、ナッツを加えてみるのもいいですね」
ヨーグルトに比べると脂肪分が高いですが、カルシウムが豊富なチーズも発酵食品。他に、昔ながらの製法で作られた干し芋や、関東地方で食べられているくず餅など、おやつでも意外と身近なところで発酵食品を見つけることができます。間食することで栄養+乳酸菌を補うことができて、健やかな身体に近づけられるなら、こんなにいいことはありません。
ダイエットだけじゃない!?ヘルシースナッキングのメリット
前編でも少し話題に上りましたが、血糖値の観点から見てもヘルシースナッキングはおすすめだそうです。
「間食の目的はただ単にお腹を満たすだけでなく、下がってしまった血糖値をゆるやかに上げておくという効果もあります。血糖値は通常、食事後4時間以上たつと下がります。そのまま食べないとさらに下がり続け、次の食事をとった時に血糖値が急激に上がってしまうのです。血糖値の乱高下は、太りやすくなる原因につながります。それを少しでも緩やかにするのに、ヘルシースナッキングは効果がありますよ」
また、血糖値の乱高下は眠気を引き起こす原因にも。午後集中できない人は、午前中のヘルシースナッキングでいったん少し血糖値を上げておいて、昼食の内容に気を配るといいかもしれませんね。
いかがでしたか。同じ量でも食べ方次第で身体に変化が現れるならば、ダイエットのストレスが軽減しそうですよね。ぜひ試してみてください。
※GI値:食後の血糖値の上昇度を示す指標のことで、この値が低いものは血糖値の上昇を穏やかにし、高いものは急激に上昇する。
※記載内容は、取材対象者及び筆者の個人的な見解であり、特定の商品または発酵食品についての効果効用を保証するものではありません。